生産者から学ぶ家族の食育~ママ・マルシェ レポート(大阪編2)
ママ・マルシェ レポート(大阪編02)
◆トークイベント◆
もう情報に振り回されない!「ママの目で選ぶ、家族の食材」
お話:中塚華奈先生(写真左)
(農学博士/NPO法人日本オーガニック農産物協会理事、食生活アドバイザー)
NPO法人食と農の研究所で、都市と農村を結ぶ活動をされている中塚先生。
4歳のお子さんを子育て中のご経験からも、会場に来てくださった妊婦さん、
お母さんたちに食材選びのアドバイスを送ります。
ホスト役は、野菜が大好きで1日に1キロを食べることもあるという
ベジタブル&フルーツマイスターの関宏美(写真右)さんです。
寒い中でも、中塚先生の声は明るく元気。
「今日は妊婦さん、お母さんがいらっしゃっていますが、
私がもっともお伝えしたいことは、食べものがからだの原材料だ、
ということです。毎日食べるもので、からだが作られていきます。
まだ食べ物を口にしない赤ちゃんも同じ。
母乳やミルクは血液から作られますが、血液のもとは食べ物です。
どんなからだを作るかは、お母さんやお子さんが食べている
食べ物次第なのです」
◆野菜ってすごい!◆
野菜をたくさん摂るといいといわれますが、
専門家の中塚先生から見て野菜の魅力ってなんですか?(関 以下同)
「何も言わずにじっとしている野菜ですが、人間ができない大事なことを
2つやってくれているんですよ。
まず、大根やニンジン、小松菜などにはひげ根がありますが、
あのひげ根で土の中のミネラルを吸い上げてくれているんです。
人のからだづくりに欠かせないマグネシウムやカルシウム、カリウムなどの
たくさんのミネラルは全部土の中にあるんですが、私たち人間は
土を食べることができません。それを野菜が代わりに集めてくれるんです。
もう一つ、野菜は、私たちがからだで作れないビタミンを作ってくれます。」
よく旬ものを摂りましょう、と言われますがそれはなぜですか?
「私たち人間にも気持ちのよい季節と、活動しにくい時期がありますが、
野菜も同じです。冬の野菜は冬に心地よく育つので、
土のミネラルもよく吸い上げますし、ビタミンも多く作ります。
だから旬のものはおいしいだけでなく、たとえば、冬のほうれんそうの
ビタミンCは夏の3倍もあるんですよ。」
◆見過ごせない、ミネラルやビタミンのちから◆
「私たちのからだは、土の成分でできているとも言われます。
3大栄養素として、炭水化物、たんぱく質、脂肪が大事と言われていますが、
クルマでいうとオイルのような働きをしてくれるビタミンやミネラルも、
からだになくてはならないものなんです。いろいろな野菜を摂ることで、
バランスよくビタミンやミネラルをからだに取り入れたいですね。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
おもなミネラルと多く含まれる食材
< >内は欠乏するとなる症状や病気
【マグネシウム】
<精神不安定・心臓発作> ダイコン・トマト・ほうれんそう・セロリ
【カルシウム】
<骨粗しょう症・不眠・心臓> カブ・キャベツ・大豆・海草類・魚
【カリウム】
<筋力低下・心臓障害・低血糖> カブ・トマト・ニンジン・きのこ・玄米
【硫黄】
<脱毛、湿疹、シミ> キャベツ・ニンジン・タマネギ・ジャガイモ
【鉄】
<貧血・免疫力低下> ほうれんそう・レンコン・ゴマ・チーズ
【銅】
<貧血・白血球減少・白髪> 玄米・コムギ胚芽・ゴマ・キーウィ・イカ・牡蠣
【亜鉛】
<成長不良・精力低下・味覚障害> ほうれんそう・キャベツ・玄米・鶏卵
など
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
たくさんあるミネラルの中で、特に妊娠中の方や、
小さなお子さんにとって大事なものは何でしょう?
「全部大切なのですが、今日はカルシウムについてお話ししますね。
カルシウムが不足すると骨が弱くなったり、イライラしたり眠れなく
なったりします。
もう一つ大事なことは、心臓。カルシウムは筋肉の収縮にとても必要な
カルシウムなので、これが欠乏すると、心臓も動かなくなります。
心臓が動くたびに、血液中のカルシウムがどんどん使われ、
足りなくなると、骨にためておいたカルシウムが使われるんです。
カルシウムが豊富な食品というと、牛乳、小魚を思い浮かべる方も
多いと思いますが、野菜にも多く含まれているんですよ。」
カブ、小松菜、セロリ、ちんげん菜、これからの季節でいうと
モロヘイヤにも多く含まれていますね。
◆食べ物はおいしいのが一番。でも、そもそもおいしいって何?◆
からだにいいという観点で伺ってきましたが、やはり食べ物は
おいしいのが一番ですよね。人間が「おいしい」と感じるポイントは
どこにあるのでしょう?
「舌と考えがちですが、舌は単に情報を受け取るだけで、
最後に「おいしい」と感じるのは「脳」なんです。
そして、人間がおいしいと感じる味はまずは「甘味」。
これは人間が生まれて初めに口にする母乳の味が、
ほんのり甘いからだと言われています。
ほかにも、おいしいと感じる要素はたくさんあります。
香り、歯ごたえ、舌触り、温度、色や光沢、噛んだときの音……。
でも、味をつかさどる最も大切なキーワードは「気持ち」「心理状態」
なんです。どんなに味がおいしくても、
気持ちがブルーだとおいしくないですよね。」
たとえば、最高においしいとされるプレミアムないちごでも、
たった一人で体育館で食べたとしたら……
やっぱりおいしくないでしょうね。
「そうですね。マルシェに来て、ご家族と一緒に歩きながら選び、
農家の方と話をして買った野菜は、きっとおいしいと思いますよ。
たとえ好き嫌いのあるお子さんでも、お母さんたちが楽しく、
おいしそうに「農家の方が一生懸命作ってくれたんだね」と
話しながら食事をすると、たくさん食べてくれると思います。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ようこそ!「ママ・マルシェ」。
トークイベント「ママが選ぶ、家族のための食材」に
ご参加くださいました方の声をご紹介します。
R君(10ヶ月)のご両親
子どもの離乳食の味付けで悩んでいます。
味をつけないと食べたがらず困っていますが、
今日のお話で小さな頃の食事が大事とわかり、
やはり素材の味を大事にしたメニューにしていこうと思いました。
野菜にはビタミンのほかにも、ミネラルが豊富に含まれているんですね。
いただいたビタミンやミネラルの表がこれからの食事作りに
とても参考になりそうです。
K君(5ヶ月)のママ
カルシウムが著しく不足すると心臓が止まってしまうことがある、
などミネラルがからだに与える影響の大きさに驚きました。
野菜からバランスよくミネラルを摂っていきたいと思います。
マルシェで買った大根は、形が不ぞろいですが、1本150円と安いし、
葉っぱがついているのがうれしい!
「おじゃこ」と一緒に炒めて美味しくいただこうと思います。
U君(7ヶ月)のご両親
人は子どもの頃から食べている味を
おいしいと感じる、という内容が心に残りました。
離乳食を始めたばかりですが、子どもにとって今の食事が
とても大事なんですね。うちの子は、緑の野菜もトマトも
よく食べますが、これからもいいお野菜を食べさせていきたいです。
Yさん
離乳食でカルシウムを摂らせたいと思い、
いろいろなものにヨーグルトを混ぜたりしていましたが、
野菜にもカルシウムが含まれることを知ってびっくり。
これから離乳食作りのメニューが広がりそうです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


2012年3月























